痛い、辛い、寒い、恐い

ゆみーん

2016年05月19日 22:11

気の休まる時間が無かった。
痛い、痛い…寒い、恐い。
所々に現れる幻影…美しいけれど悲しい。
辛くて痛くて悲しい…

『レヴェナント』

自然は厳しいけれど、広大で、堂々と力強く美しい。

失う物が無くなってしまった一人の父親の執念。
執念…生きる事って凄まじい。
普通の人間だったら生を諦める様な状況、
そこで諦めず生きる執念…。

息をし続けろ、戦い続けるんだ。

この台詞が最後に頭をよぎりました。

主人公が目的を達成しても、全くスカッとしない映画でした。

目的を果たしても失ったものは戻って来ない父親と、
失ったものを取り戻した先住民の父親が交錯する最後のシーン。
なんだかグッときた。
同じ時間軸での執念の旅の物語だったな。

実話ベース…。

映像が凄かった。

美しい自然、でも決して癒されない厳しい世界だった。

音楽、良かった。
エンドロールで目をつぶって流れてる音楽を聴く、
今見た映像が浮かんでくる。
感情を排除した淡々としたシンフォニー。
抑えているけれど、不協和音と打楽器の動きのある旋律。

もう一回見たいか、と聞かれたら…
ちょっと時間を置いてから、と答えるかな。
だってシンドイのですもの。

何でこの映画をアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(舌かみそう)監督は作ろうと思ったのだろう。


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